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レーシンググローブの買い替え時期について2025.03.12


サーキット走行の際の必需品の一つが革製のレーシンググローブです。

通常、サーキットでスポーツ走行をしたり走行会に参加したりという場合には
グローブの状態(ほつれや穴あき等の破損がないか)までは問われないことがほとんどですが、
出場するレースによってはヘルメット、レーシングスーツ、ブーツやグローブ等の装備検査が行われ、
安全上問題があると判断された場合には不合格となってしまいます。

もちろん「検査に合格しないから」ではなく、自身の安全を守るために身に着けるものは常に良い状態であることが大切です。
良い状態を保つためには、お手入れはもちろんですが「時期が来たら買い換える」ということも必要になります。

レーシンググローブの役割

ライディング中の振動・摩擦や飛来物等から手指を保護し、転倒時には路面や車体、障害物との接触による手の怪我を防ぎます。

 
関節部を保護するパッド、路面との衝撃を滑らせてかわす樹脂製のパーツが各所に配置されています。

   
手のひらには路面との衝撃を滑らせてかわすスライダーが装備され、
手根部から小指にかけては厚手の牛革で補強されています。 

公道走行と比べてリスクの多いサーキットでのスポーツ走行やレースの際には、
プロテクション性能の高いグローブを装着することにより転倒時の衝撃を低減できます。

耐久性と寿命について

転倒のダメージによりステッチのほつれや穴あきが生じている場合、そのまま使用を続けるのは危険と言えます。

天然皮革で作られたグローブはナイロンや合成皮革のものに比べて一般的に耐久性が高く長持ちしますが、
見た目が綺麗ならいつまでも使えるというわけではありません。

革製品も紫外線の影響や乾燥により徐々に劣化して強度が損なわれるため、
長期間使い続けているものは少しの衝撃で穴があいたり裂けたりすることがあります。
皮革製品に使用される革は用途により厚みや強度が異なります。グローブはレザースーツやブーツ等と比べれば薄手の革で作られており、
摩耗や劣化のスピードは比較的早いと言えます。

「目立ったダメージはないけれど、既に数年間使い続けている」
「新品の時と比べて硬くなってきた」
「革がすり減って薄くなってきている」

…と感じている場合には、そろそろ買い替えの時期と考えて良いでしょう。

使用頻度やお手入れのしかたにもよりますが、
スポーツ走行やレースといった”転倒が想定される状況”でお使いの場合には、
特に大きなダメージがない場合でも数年をめやすに買い替えることをおすすめします。


修理する?買い換える?

とはいえ、レーシンググローブといえば手頃なものでも1万円前後、高価なものでは5万円超… 
気軽に買い換えられるお値段とは言えません。

せっかく時間をかけて馴染ませたグローブを「少しのダメージのために買い換えるのは惜しい!」とも思いますよね(笑)!


よくお客様から「転倒して壊れたグローブは修理できますか?」と質問を受けますが、
ステッチのほつれは縫い直すことができますし、穴のあいた箇所を補修することもできます。

「できるか、できないか」で言えば、修理は可能です。

ただし、レーシンググローブに関しては、補修により著しく操作性を損ねる場合や、
強度不足が考えられる場合には「修理不可」という結論を出すこともあります。

少しの出費でまた問題なく使える状態になるのであれば良いですが、
ダメージの箇所や度合いによっては「買い替えたほうがコスパが良い」ということもあり注意が必要です。

修理を検討されている時は、オーダー対応可能なツナギ屋さんなど皮革製品を熟知した職人さんに相談しましょう。


グローブを長持ちさせるには?

皮革製品のお手入れは難しいと思われている方も多いようですが、実はさほど大変なことではありません。

私たちがお客様におすすめしている保管とお手入れのコツをお知らせします。


長持ちさせるための”ほんのひと手間”

皮革製品を良い状態を保つには、

「水に濡れた時にどう乾かすか」「乾燥を防ぐためにどうするか」

この2つがポイントです。

・濡れた時は冷風(扇風機・サーキュレーターなど)で乾かしてください

温風ヒーターやストーブなどの熱風を当てると急激な乾燥により水分だけでなく油分が損なわれ、
硬化してしなやかさが失われてしまいます。

操作性や着け心地が悪くなるだけなく、素材自体がもろくなって転倒時のダメージが大きくなる恐れがあります。


・汗を多量にかいた時は洗濯を


皮革製品を洗濯することに抵抗がある方も多いと思いますが、汗よごれ(塩分)の蓄積は革を劣化させる大きな原因です。

多量に汗をかいた時は水洗いし、扇風機等で冷風を当てて乾かしてください。


・乾燥させた後は保湿しましょう

   

レーシンググローブの保湿には、油分が多すぎず手肌に付着しても安心な”ハンドクリーム”がおすすめです。

洗濯後だけでなく、グローブの手触りが「カサついてきたかな?」「硬くなってきたかも?」という時にも塗ってみてください。


・保管は直射日光を避け、風通しの良い場所で

レーシンググローブや革ツナギをトランポに積んだままにしていませんか?
車の中は風通しが悪く日中と夜間の寒暖差が大きいため、皮革製品にとっては過酷な環境です。

また、直射日光による日焼けも革の劣化を進める原因となります。

詳しいお手入れのしかたについては、こちらの記事でご説明しています!ぜひご覧ください。
『バイク用グローブのお手入れについて』


「長持ちさせる」という観点で言えば、一つのグローブを徹底的に使い込んで寿命を迎える前に
もう一双用意して交互に使うのがおすすめです。
連日走行する時や長時間走行を続ける時などは複数を使い回して革を休ませることが大切です。
また、濡れた革は強度が落ちてしまい転倒時にダメージを受けやすいので、
雨に降られたり多量に汗をかいたりした際にはそのまま使い続けずにスペアを使用するのが良いでしょう。


使用感が「変わって」きたら買い替え時期です!
お手入れをしっかり行い、丁寧に扱っていてもいずれ寿命は訪れます。
これまでご説明したように、レーシンググローブは安全のために身に着けるものであり、
転倒時の摩擦や衝撃から手指を守るための充分な強度が保たれている必要があります。
革のグローブは使用することで手に馴染んで使いやすくなるので、新品時よりも時間が経ったもののほうが当然使いやすいと感じます。
半年〜1年近く使い続けて、ようやく「自分のものになった感」が出てくるという場合も多いでしょう。
しかし、柔らかくなって使いやすくなるということは、裏を返せば革が少しずつ摩耗し、くたびれてきているということです。
お手入れをしっかりと行えば「風合い」を保つことは可能ですが、革の「強度」はまた別の話です。

柔らかくクタッとしたグローブは使いやすい反面、転んだ時のことを考えると一抹の不安を感じませんか?
修理を繰り返したグローブは、直した部分に違和感を感じていませんか?
久しぶりのサーキット走行で使ったグローブ、ちょっとゴワゴワしていませんか?

同じグローブを使い続けると、良い方向にも悪い方向にも使用感は「変わって」きます。
使用状況や着用回数に個人差がある以上、明確に「◯年で買い替えてください!」ということは言えないのですが、
”使用感に変化を感じたら”ということが一番のめやすになります。
「そろそろ新しいものが必要かも?」という肌感覚を頼りに、使い慣れたものにこだわりすぎずに買い替えるのが良いでしょう。
現在使用しているものが購入後数年は経っているという場合は、一度使用感をチェックしてみてください。

買い替えを検討中の方へ!おすすめのレーシンググローブ
マーキュリープロダクツはグローブメーカーなので(またか!笑)、ちょっと宣伝しておきます。

ご予算・用途・使用感で選べる2種類のレーシンググローブをご紹介♪

【MPG-004 レーシンググローブ】
お求めやすい価格ながら、プロテクション・操作性ともに妥協なし!
ふっくらしっとりした牛革は装着感が心地よく高耐久で、走行回数の多い方やツーリングで長時間使われる方におすすめ

MPG-004 商品の詳細はこちら

【MPG-008 カンガルーレーシンググローブ】
MPG-004をベースに手のひらにカンガルー革を使用し、更なる操作性向上を追求したモデル
新品おろしたてで手にすぐ馴染む驚きの柔らかさと高いプロテクションを両立した「すごいグローブ」
 
MPG-008 商品の詳細はこちら

ご紹介したこちらの2商品ですが、実はこの春…モデルチェンジします!

新商品について、詳しくは次回のブログでご紹介します!お楽しみに!!



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