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古いヘルメットは危ない?ヘルメットの寿命と買い替え時期について〜市販バイクでサーキット走行!!番外編〜2024.07.06

突然ですが、現在お使いのヘルメットをいつから被っていますか?
ヘルメットの製造年月日を確認したことはありますか?

GSX-R125でレースにチャレンジ!をテーマにお届けしているコーナーですが、今回は「ヘルメット」のお話です。

「グローブメーカーのブログでヘルメットの話?」と怪訝に思われる方もおられるかもしれませんが、
ヘルメットはライダーにとって最重要装備です。
私自身が経験したことで、ぜひ皆さんにお伝えしたいことがあるので書くことにしました。

「ヘルメットに寿命があるって本当?」
「耐用年数ってどういうこと?」
「3年で買い替えろって早すぎでしょ!」
「実際はもっと使えるでしょ?」

ヘルメットを買い換えるべきか悩んでいる方、上記のような疑問をお持ちの方、
ぜひ読んでみてください。



転倒して頭部を打つと、ヘルメットはこうなる

昨年末(2023年12月)にサーキットで練習走行中に転倒し、人生初の脳震盪と骨折(肋骨数本)を経験しました。

脳震盪の影響で転倒前後の記憶がないため転んだ原因は分かっていませんが、
脳出血もなく、肋骨骨折のほかには肩の打撲のみと比較的軽い怪我で済みました。
(手は無傷です!マーキュリープロダクツのグローブを着けていましたから!!笑)

バイクも外装に少し傷がついた程度で、特に修理が必要な箇所はありませんでした。

が、ヘルメットの損傷具合を見た時にはゾッとしました…

見るも無惨なガリガリ加減…
右も左もかなり塗装が削れ、シールドは割れてしまいました。

ヘルメットの内部(衝撃吸収ライナー)はどうなったかというと…

ヘルメットのライナーは、損傷を受けた部分が分かりやすいように、白い発泡スチロールに黒い塗料で着色されています。
画像の左半分と右半分とでは発泡スチロールの様子がかなり違いますね。

右半分には細かいヒビがたくさんあるので、この部分に衝撃が加わったのだということがハッキリ分かります。

「一度でも大きな衝撃を受けたヘルメットは使用しないで」ということは聞いたことがあると思いますが、
「あぁ、こういうことか…」と痛感しました。

”ヘルメットのライナーは、発泡スチロールから出来ており、
強い衝撃が加わるとへこむことにより、衝撃を吸収します。
一度、ご家庭にある発泡スチロールを指などで強く押してみてください。
へこんだ所は二度と戻らないはずです。
(くれぐれも自分のヘルメットやお店の商品では試さないでね!)” 
OGKカブト公式サイト「ヘルメットの取り扱いについて」より抜粋〉


”ヘルメットは衝撃を受けると、その一部が壊れることで衝撃を吸収し、頭を護るようにつくられています。
したがって、被った状態で衝撃を受けたヘルメットは、たとえ表面にキズ等が見られなくても
衝撃吸収のプロセスによって内部構造が破壊されている場合があります。
一度でも衝撃を受けたヘルメットは、継続して使用しないでください。”
アライヘルメット公式サイトFAQより抜粋〉


ヘルメットの”寿命”について

使用していたヘルメットはSHOEIのZ-7で、このヘルメットを被っての転倒はもちろん初めて。

製造日は2020年6月24日、購入は2020年12月。

恥ずかしながら「購入後3年」という交換のめやすからするとギリギリでしたが、
日頃から取り扱いには注意をしていたので、これといったダメージもなく、状態は悪くないはず。

スネル規格こそ通っていないものの、SHOEIの中ではトップモデルのX-Fourteen(2020年当時)に次ぐグレードのヘルメットです。
品質も間違いないはず。内装はパーソナルフィッティングをしてサイズも完璧に合わせてありました。

にもかかわらず、脳震盪を起こしてしまったのです。


「もっと新しいヘルメットだったら…」という”たられば”が頭をよぎりました。

今回は顔面を打ったので脳震盪で済んだけれど、
打ちどころが悪ければもっと重篤な状態に陥った可能性も考えられます。


街乗りであれコースを走る時であれ、バイクに乗っている以上は転倒と無縁ではありません。

転倒時に必ず頭を打つとは限りませんが、逆に言うと打たない保証もないわけで、
命を守るためには常に良い状態のヘルメットを被る必要があると思います。

ヘルメットの耐用年数は「購入後3年」

ヘルメットの耐用年数は「購入後3年」と製品安全協会と日本ヘルメット工業会により定められています。
これは買い替えを促すための謳い文句ではなく、
日本の高温多湿な気候条件下で帽体と衝撃吸収ライナーが性能を維持できる期間ということです。

ただし、使用頻度・着用時間・メンテナンスと保管状況によっては、それよりも早く劣化が進んでしまう場合があります。
3年間は安心して使える、という意味ではありません。
(毎日長時間ヘルメットを被るバイク便のライダーさんの場合は「新品から1年ももたない」と聞いたことがあります)


外装(FRPやABS)、内装パッド(ポリウレタン)、ライナー(発泡スチロール)は、
紫外線や風雨、寒暖差、汗や皮脂により徐々に劣化していくので、
長く良い状態で使うためには、適切にメンテナンスを行うことが重要です

⇨ヘルメットのメンテナンス方法(SHOEI公式サイトにジャンプします)


ヘルメットは未使用状態でも少しずつ劣化していくので、
「購入後、使用せずに保管していた」という場合でも、製造後5年以上経過しているものは注意が必要です。

特に衝撃吸収ライナーは劣化が進みやすい部分。
内装パッドを外して目視し、ヒビが入った部分や他の部分とは異なるデコボコが見られる部分があれば劣化のサインです。
内装パッドのスポンジも、劣化して弾力が損なわれていることがあります。
買った時よりも緩い感じがするかも?と思ったら要注意です。
判断が難しい場合はメーカーに検査を依頼できる場合もあるので、問い合わせてみてください。

古いシールドにも御用心!



今回、顔面を強打してしまい、画像のとおりシールドが真っ二つに割れています。
路面が平坦だったため細かく割れることもなく、顔から血が出るような事態にはなりませんでした。

しかし、もしもガードレールやポールのような部分、突起物などにぶつかってしまったら…
顔面を切るような怪我をしたり目にダメージが及んだりなど、想像するだけで恐ろしいですよね。

シールドの多くはポリカーボネート製。太陽光、風雨、温度などに対し変質や劣化を起こしにくいものです。
しかし、耐久性の高い素材とはいえ全く劣化しないわけではありません。
紫外線にさらされたり、走行中の飛来物により微細な傷が付いたりなどで少しずつダメージが蓄積していきます。

今回のシールド真っ二つ事件も、新品に近い状態であれば起きなかったかもしれません。

大きな傷が付いたり視界が悪いと感じない限りは買い換えない、という方も多いと思いますが、
「シールドも新しいに越したことはないんだろうな〜」と痛感した次第です。


おわりに

近年、身の回りの物の価格が高騰してしまい、
ヘルメットもグローブもブーツも革ツナギも、いざ買い換えようとすると以前と比べ驚くほど価格が上がっています。

できれば、今持っているものを少しでも長く使いたいですよね…

限界(=耐用年数)を超えて使用することはおすすめできませんが、お手入れ次第で長く良い状態で使うことは可能だと思っています。

ヘルメットに関しては、


落としたりぶつけたりしないよう丁寧に扱う

汚れがついたまま、濡れたままで放置しない

内装はこまめに洗濯する(洗う時間がない時は取り外してヘルメットとは別に置いておくと良いです)

メットインに入れたまま、トランポに放置したままにしない(高温多湿でヘルメットにとって過酷)


他にも色々ありますが、これらを意識するだけでも長持ちすると思います。

ヘルメットは命を守るために最も大切な装備です。
常に良い状態で被り、買い替え時期をきちんと守ることをおすすめします。

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